27名54句 森山文切選 | ||
お試しの魔法一回500円 | 平井美智子 | |
老父母が薬並べて飲む飲んだ | 井戸野蛙 | |
怪訝な目よそに黒猫と住む女 | 風間なごみ | |
ボツ続き才能なしと妻は切る | 田原勝弘 | |
スギ花粉飛ぶのが見える過敏症 | 敏治 | |
伏せまつげ誰も同じに時を経る | 峰岡名負 | |
ハイヒール馴染むころには五月病 | アゲハ | |
シャッター通りの空気まで伏し目がち | ヨッシー | |
人肌を覚えています哺乳瓶 | masayoshi | |
消しかすの黒に丸める本音たち | 海月漂 | |
無作法を恥じて穴から出られない | 藤沢修司 | |
なにもないことは分かっている夕陽 | くみくみ | |
くちびるが圧縮袋から逃避 | 徳重美恵子 | |
宝石の青に聞きたいことがある | 真島芽 | |
佳 作 |
設定をしましたすぐに泣けますよ | 尾崎良仁 |
戻りつつある蛤を噛む力 | 菊池洋勝 | |
この皺の通りだったと足の裏 | 西沢葉火 | |
ふたりきりそろりと解いた本の帯 | くに | |
さくらさくら亀甲模様のマンホール | 岩根彰子 | |
人 | 煙玉去年の夏の欠片です | 真島凉 |
評:今年の主役に。 | ||
地 | 満月を逆さに吊るす古代杉 | 福村まこと |
評:注意深く見ればわかる。 | ||
天 | 四月とはおよそ栞であるまいか | 斎藤秀雄 |
評:だからといって、桜の枝を折ってはいけません。 |
待ってましたよ、凉ちゃん、芽ちゃん。これからの毎週が楽しみです。としじい。
第104回発表しました。
エイプリルフールの句がいくつかありましたが、「エイプリルフールとは何か」を説明したものや、予想の範囲内という感じの句でした。多くの人が考えそうなテーマの場合は、思い切りぶっ飛んだ表現にしてください。
毎週web句会は「日曜日から土曜日まで」を週の単位としています。おひとり2句までですので、同一週に3句以上のご投句があった場合3句目以降は選の対象になりませんのでご注意ください。