投句フォームと結果に戻る
43名83句 森山文基選 入選25句 |
|
「パーマにしてんリモート授業やから」 |
都いとり |
自粛ボケした学生に急かされる |
袴田朱夏 |
叩いても光らないから塞ぐ穴 |
さこ |
決闘で二度死ぬ芹の卵とじ |
いなだ豆乃助 |
糊わっと出て来て紙を沼に変え |
石川順一 |
放たれた矢が耳元をかすめFIN |
西沢葉火 |
笑ってもバチは当たらぬ目玉焼き |
麦乃 |
肩書にとろみをつける愛妻家 |
あさふろ |
消えたカンバン縫って蝙蝠の踵 |
サトシワタナベ |
かみなりが落ちてまことになった夢 |
忠 |
ネエタンの横でパセリになる私 |
真島芽 |
噓でした気合いがこもる骨密度 |
水谷裕子 |
まるまった干し草のなかにはアリス |
斉尾くにこ |
固い盆地に惘惘と待つやつらの鼻 |
斎藤秀雄 |
薬師寺が実家なのです帰ります |
千春 |
銀食器鳴らして五七五数える |
笹川諒 |
金色のブラが透けてる割烹着 |
涅槃girl |
佳5 |
斜め上からニュートンが来る |
朧 |
佳4 |
竹の皿じいちゃんをまた思い出す |
真島凉 |
佳3 |
正論を期待しすぎた障子紙 |
福村まこと |
佳2 |
はいチーズ等間隔の羞恥心 |
ペンギンおじさん |
佳1 |
五分後の夢に五月が映らない |
未補 |
人 |
妹が不気味な花になっていた |
石川聡 |
地 |
右折して時間通りじゃない検査 |
雪上牡丹餅 |
天 |
家に馴染もうとブックカバー外す |
藤井智史 |
投句フォームと結果に戻る
44名85句 森山文基選 入選26句 |
|
新緑のエールを受けて買い出しへ |
徳重美恵子 |
コロナ退治アマビエ描きゲゲゲのゲ |
田原勝弘 |
買いだめをするなと煽るマスメディア |
澤井敏治 |
医師よりも親身な声の薬剤師 |
松澤秀幸 |
記憶領域を山羊に食われる |
抹茶金魚 |
ベランダで月と抱擁してる妻 |
麦乃 |
最終便はところてんの夢です |
千春 |
良寛様とチーズケーキを詰める箱 |
千春 |
粘り気が出たらそろそろ陸になる |
西沢葉火 |
恋人は消毒液に浸けましょう |
真島久美子 |
地球から来ないでくれとお月さん |
小林祥司 |
ももいろ魚族毛の橋に医師誤算となる |
斎藤秀雄 |
濃厚な夜を詩にはる29時 |
奥間空 |
ぴんぼけのちいさなうそをあたためる |
杏野カヨ |
愛情の歪みに合わせた文字化け |
カズマ |
谷間から虎が零れる山月記 |
いなだ豆乃助 |
やましさで西日がはしゃぐおままごと |
浅井誠章 |
掘られない井戸が歌っているホテル |
未補 |
佳5 |
充電が切れて睫毛が抜けていく |
水城鉄茶 |
佳4 |
みゆっと曲がる心臓の一部分 |
斉尾くにこ |
佳3 |
したくてもできないけれど目が白い |
忠 |
佳2 |
関西のサイズで是非を問う木馬 |
福村まこと |
佳1 |
横綱の手形がついたバイオリン |
涅槃girl |
人 |
収集日には色のないビール瓶 |
都いとり |
地 |
雲丹ご飯食べる九十九日目 |
真島久美子 |
天 |
やわらかいパンツですから手を引いて |
さこ |
投句フォームと結果に戻る
43名84句 森山文基選 入選26句 |
|
Stay Home 趣味・特技から書き換える |
都いとり |
メレンゲによる大岡裁き |
朧 |
スマホ桜をさかなに君と |
忠 |
「攻めてる」と言われたいから攻めてます |
雪上牡丹餅 |
ジッパーを下げる仕事に就きました |
尾崎良仁 |
着ぐるみでデスマス調になる会話 |
颯爽 |
思い出は体にわるくいい匂い |
杏野カヨ |
サシスセソ舌が回らず火が点かず |
小林祥司 |
小国の国史のようなヴァイオリン |
笹川諒 |
在来線顔見知りから減ってゆく |
徳重美恵子 |
口ぶりに奇数のような棘がある |
ヨッシー |
俳人のメール朝焼け連れてくる |
千春 |
春らんまん忘れてしまうマイナンバー |
斉尾くにこ |
花びらの速度で落とす好感度 |
西鎮 |
パトロンらいらだたぬ昆虫に心を寄せ |
斎藤秀雄 |
東京のいいところだけ舐めてきた |
袴田朱夏 |
きみはかわいいけどいつか椅子になる |
朝野陽々 |
餌づけした山羊がいるので眠りたい |
抹茶金魚 |
佳5 |
点線に沿って転がるヘソのゴマ |
涅槃girl |
佳4 |
ステイヒア言われた夜の寝小便 |
西鎮 |
佳3 |
そら豆を放り込むほど大人びる |
浅井誠章 |
佳2 |
「ずっと夜…」小惑星のひとりごと |
奥間空 |
佳1 |
中指を深爪にして引きこもる |
朧 |
人 |
嘘ついて象の尻にも笑われる |
さこ |
地 |
眩しいとか美しいとか教えない |
あさふろ |
天 |
平凡な蛍を引いた個体数 |
西沢葉火 |
投句フォームと結果に戻る
37名73句 森山文基選 入選22句 |
|
窓ガラス越しに春が通り過ぎる |
彦翁 |
満開のサクラ今年は色がない |
アゲハ |
話し上手な第二関節 |
朧 |
人目避けそっと見ました花吹雪 |
澤井敏治 |
ニセモノのクリームパンと夢うつつ |
ペンギンおじさん |
速報で歩きスマホの金次郎 |
松澤秀幸 |
影武者を雑木林で組み立てる |
福村まこと |
締切の向こうにペンを投げている |
袴田朱夏 |
姉さんのよりも奇抜な乳母車 |
都いとり |
緑でしょ幸せそうに見えるでしょ |
尾崎良仁 |
落ちる夢みる夢をみる笠地蔵 |
あまの太郎 |
ワンコインかぼちゃスープになっていく |
徳重美恵子 |
投げキッス四月の窓にハム太郎 |
水谷裕子 |
窓枠に刺さった月が否定形 |
さこ |
佳5 |
前頭葉やわらかにする春キャベツ |
田原勝弘 |
佳4 |
誤読にはレモネードがよく似合う |
笹川諒 |
佳3 |
老人の近くに効果音がない |
都いとり |
佳2 |
卒業に校章入りの不発弾 |
福村まこと |
佳1 |
返事まで少し間があく飾り窓 |
西沢葉火 |
人 |
ひしめく階段しばらく0を空に逃がし |
斎藤秀雄 |
地 |
動物と話せずアボカドの発芽 |
未補 |
天 |
日差しの中でドードー鳥に告げること |
千春 |
投句フォームと結果に戻る
42名82句 森山文基選 入選25句 |
|
面白くないほうばかり薔薇がつく |
袴田朱夏 |
ハグしていいですなんてバカヤロー |
真島美智子 |
ハンドル握る弁慶になる |
忠 |
世は騒ぐ花は花だと咲き誇る |
田原勝弘 |
歌わない何も咲かない夜もいい |
麦乃 |
情念が薄めるブラックコーヒー |
西鎮 |
顔中のニキビはどれが恋だろう |
真島凉 |
キーボードあらゆる愚痴を受け止める |
アゲハ |
延々と髪さわる少女と本社崩す |
斎藤秀雄 |
合格の姉がずーっと先を行く |
真島芽 |
炭酸に指を浸して面白い |
水城鉄茶 |
蓄積の眠眠打破に狂う神 |
藤井智史 |
骨折をしても通勤したシャベル |
徳重美恵子 |
全部嘘なのかも七味唐辛子 |
浪速のマッキントッシュ |
自粛要請マリモの水を替えながら |
真島久美子 |
地雷ですわたしを好きにならないで |
浪速のマッキントッシュ |
青林檎どれも名無しのラブレター |
toron* |
佳5 |
海豹が行く手をふさぐ通学路 |
涅槃girl |
佳4 |
濁点の打てない音のまろやかさ |
ヨッシー |
佳3 |
シェルターと呼ぶまでもなく落花生 |
西沢葉火 |
佳2 |
宅配のバイトをやめて海を見る |
未補 |
佳1 |
タメ口に移行する伝言ゲーム |
都いとり |
人 |
ほうれん草がほうれん草が爆破して |
千春 |
地 |
首都封鎖して進まない紙芝居 |
都いとり |
天 |
お話のつづきにつづきエビフライ |
斉尾くにこ |
ネットでの川柳活動を応援するwebサイト