毎週web句会第219回(2020/6/14-2020/6/20投句分)

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40名79句 森山文基選 入選24句
葱を描くのにちょうどいいボールペン ほのふわり
デートする前に体温測らされ れいんぼう
ファミレスのメニューの隅にいるのです 尾崎良仁
立葵・こんな私は嫌いかな 千春
銃撃戦にふるえるゼリー 水城鉄茶
歯形から酸化してゆく青林檎 茄子春
お化粧で隠す中学生のシミ 真島芽
ぱごんぱごんと陽を飲むようにカバの昼 都いとり
検閲を受けた写真の輻射熱 福村まこと
校舎からただトレモロの非常ベル 西沢葉火
後悔がハリボテになるグミの味 ペンギンおじさん
くぐられていないのれんがなびく春 袴田朱夏
クリステル顔JKがパリピ調 サトシワタナベ
リーダーも逆から見れば青二才 小林祥司
戦っているのだ哺乳類なのだ 真島久美子
包帯朽ちる刺客のように数字を置き 斎藤秀雄
佳5 サイコロの六の裏には手術痕 笹川諒
佳4 無色透明な結婚相談所 藤井智史
佳3 水平線揺らして笑う元彼氏 水鳥
佳2 共食いを許して月は生ごみに 未補
佳1 ドリップのしかた心のつかいかた 斉尾くにこ
おしりからお風呂に入るこどもの日 茄子春
同調をしないとジョイントがずれる 斉尾くにこ
煮凍りに勝ちパターンが通じない 颯爽

「毎週web句会第219回(2020/6/14-2020/6/20投句分)」への3件のフィードバック

  1. デートする前に体温測らされ れいんぼう
    コロナの時事川柳ですが、同時に伝統川柳の構造にもなっています。

    歯形から酸化してゆく青林檎 茄子春
    空気に触れた所から酸化していくのは当然ですが、そこに「未熟」を連想させる「青」を配置したのが個人的に目を引きました。

    くぐられていないのれんがなびく春 袴田朱夏
    「縄のれん」と解釈しました。断定したくはありませんがコロナかもしれません。

    戦っているのだ哺乳類なのだ 真島久美子
    生存競争は哺乳類に限った話ではありませんが、ここであえて「哺乳類」ともってくることで、「母のおっぱい」を巡る熾烈或いはユーモラスな戦いを思い浮かべたことでした。

    サイコロの六の裏には手術痕 笹川諒
    赤いだけに説得力があると思いました。

    無色透明な結婚相談所 藤井智史
    当人にとっては切実でも、職員にとっては飯の種にすぎないのかもしれないという思いを抱きました。

    共食いを許して月は生ごみに 未補
    今週一番気になった句です。まずこれは「許して」で切れるのか続くのか。「生ごみに」のあとに省略されている言葉は「捨てる」「なる」でしょうから、どうも切らない方が意味が通じやすいようです。「共食いを許し、月は生ごみに捨てる/なる」。
    さてこれはどういうことか。生ごみから察するに、月=残飯のようです。すると食べられたのは地球かもしれません。地球を食べて、食い物にして、仲間同士殺し合い共食いして、あとは月だけが残った。するとこの月というのは、あの空にかかる黄色い天体ではなく、われらが地球の哀れなる残骸かもしれません。生きている地球を舞台に共食いし、死の星に変えたのは誰か。評者が何を考えているか、わざわざここに書く必要もないでしょう。

  2. 【定期コメント】掲載順

    1句目、2句目はユーモア、時事吟など比較的インパクトがあると判断した句で、平抜き上位と同じくらいの評価

    3句目が入選句の中では一番下と評価した句で、3句目以降は下に行くほど順に良いと判断した句です。

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