毎週web句会第225回(2020/7/26-2020/8/1投句分)

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39名75句 森山文基選 入選23句
スリーサイズ同じ人居て暑さ増し 田原勝弘
見て呉れに価値を求める砂時計 雪上牡丹餅
楽しみと無縁な夏が過ぎていく 浮世っ子
ひっそりと線香花火する自粛 彦翁
イケメンの担ぐ神輿に出る歓喜 松澤秀幸
あのころの木の実恋しき人の跡 浅井誠章
短冊は地を這う者の形して 西沢葉火
付け根から発射しましょう前ならえ 平安まだら
無農薬ワインレッドの半ズボン 水谷裕子
中旬の返事はいつもナッシング 麦乃
昼顔に繋がれていた昼以外 抹茶金魚
あの世から語尾をぼかしたナレーション 颯爽
隕石が次々落ちる葡萄園 涅槃girl
ありふれた悲しみを1繰り上げる ほのふわり
黒山羊を笑わせている哲学者 さこ
佳5 笑うまで時間がかかる夜でした 袴田朱夏
佳4 マッチ棒みたいな顔ですれ違う 水城鉄茶
佳3 金屏風パタンと倒れ青い空 藤井智史
佳2 ふわふわのメレンゲ砂の味がする 麦乃
佳1 だるそうな犬からさらうひとさらい 西鎮
内側にもやっと渦を巻くミルク 斉尾くにこ
夏座敷超合金が払う邪気 菊池洋勝
雲をなぐさめ警官落ちている漁港 斎藤秀雄

「毎週web句会第225回(2020/7/26-2020/8/1投句分)」への2件のフィードバック

  1. 忠さん
    いつも楽しい解説コメントをありがとうございます。
    こちらの句会が一層楽しくなります。
    忠さんのコメントはユーモラスなお人柄が出ていて思わず笑ってしまいます。今回は珍しくワタクシの句も載せていただいたので忠さんのコメントうれしく読ませていただきました。(そうですね。確かにまだ味覚は正しくあるようです)
    毎週句会、2句考えるだけですが結構大変で一週間が早く感じます。でも楽しませていただいてます。

  2. スリーサイズ同じ人居て暑さ増し 田原勝弘
    スリーサイズ(バスト、ウェスト、ヒップ)から第一に連想するのは女性です。「暑さ増し」から巨漢の女性かもしれぬ、とちらと思いましたが、それなら男性でもよさそうな気がします。あくまで女性と考えるなら、スタイルのよい女性二人が、互いにライバル心むき出しで火花を散らしている、だから暑さ増しなのだ、と考えることもできるでしょう。

    ひっそりと線香花火する自粛 彦翁
    花火大会まで自粛することはないと思うのですが、「線香花火」に時勢がよく表れていると思いました。

    短冊は地を這う者の形して 西沢葉火
    言われてみて気がつく発見があります。この句もその一つだと思いました。

    付け根から発射しましょう前ならえ 平安まだら
    腕が飛び出してミサイルになりそうな句です。男の子が喜ぶでしょう。

    昼顔に繋がれていた昼以外 抹茶金魚
    この昼顔はケッセル由来の「昼顔」だろうと思いました。木乃伊取りが木乃伊になったのかもしれません。

    あの世から語尾をぼかしたナレーション 颯爽
    ちょうどお盆の季節なので、タイムリーなユーモア川柳と解釈しました。

    ありふれた悲しみを1繰り上げる ほのふわり
    どれも「ありふれた」言葉ですが、しかしその組み合わせは絶妙です。

    黒山羊を笑わせている哲学者 さこ
    この黒山羊は「やぎさんゆうびん」の黒ヤギさんではなく、スケープゴートとしての黒い羊、生贄の子羊なのだろうと解釈しました。その彼/彼女を笑わせるとは、哲学者、なかなかやるな、と。

    ふわふわのメレンゲ砂の味がする 麦乃
    作中主体の心境が味覚に反映されているのでしょう。けっして、例の「味覚障害」ではないと思います。

    だるそうな犬からさらうひとさらい 西鎮
    何をさらったのでしょう。たった三つですが、S音の響きが効果的です。
    解釈1「犬のご飯をひとつさらった作中主体=犬?」
    解釈2「だるそうな犬から先に誘拐した人さらい」
    的外れかもしれませんが、こういう風に考えてしまうのは、自分も時々やるからです。「盲たるぞうとこぞうの逃避行」とか。

    夏座敷超合金が払う邪気 菊池洋勝
    お盆で来た親戚の子どもが超合金のおもちゃに夢中になっていて、一同を和ませている景を想像しました。

    雲をなぐさめ警官落ちている漁港 斎藤秀雄
    雲を慰めているうちに、足を踏み外して海に落っこちてしまった巡査さんを想像して笑ってしまいました。雲を失業者とか、家出少年とかととらえれば、(昭和の)映画にありそうな風景だと思います。

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