毎週web句会第229回(2020/8/23-2020/8/29投句分)

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38名73句 森山文基選 入選22句
祝日になるとか僕の誕生日 ヨッシー
予告なくストレスレスがやって来る 麦乃
あらどうもどうも図星のすいか割り 藤井智史
うさぎ追う里に小さな施設立つ 松澤秀幸
異次元にまどろっこしい水溜まり 水谷裕子
夕焼けの結晶としてりんご飴 水城鉄茶
ステーキか秋刀魚を選ぶ誕生日 秋田新屋
僕というほうきひきずる海の先に 斎藤秀雄
アメリカを一発で割るアラレちゃん 雪上牡丹餅
壁紙の寝汗が欠けている母屋 福村まこと
月光を浴びて名乗れぬ深海魚 ちゅんすけ
みがかない銃身熱をためている
デバイスをデバと略して試すこと 袴田朱夏
烏瓜サプライズには飽きている 颯爽
佳5 アベリアに愛されている軽業師 海月莉緒
佳4 手のかかる音符持ち込むディレクター てつろう
佳3 味付けは地元の醤油茸焼く 菊池洋勝
佳2 車から降りたら声も降りてくる あさふろ
佳1 廃屋のオリーブよけて夏の近道 中村まふゆ
三つ編みが見られると聞き課金する 水城鉄茶
バカボンがアイメイクする線路際 水谷裕子
童貞の河童の皿が柔らかい

「毎週web句会第229回(2020/8/23-2020/8/29投句分)」への3件のフィードバック

  1. 予告なくストレスレスがやって来る  麦乃
    それまでストレスにさらされていたのが、思いがけなくもそのストレスの源がなくなる。レスレスの響きがユーモラスです。

    うさぎ追う里に小さな施設立つ  松澤秀幸
    ♪うさぎ追ひしかの山~の景でしょうか。もしそうだとすると、人口減少地帯に、小さな老人施設ができたのかもしれないと思いました。いろいろな思いがこもっていそうです。

    ステーキか秋刀魚を選ぶ誕生日  秋田新屋
    ビフテキ(ビーフステーキ)がごちそうだった昭和の頃と、秋刀魚が鰻のように高値の魚になった令和。こんな時代が来るとは思いもよりませんでした。

    アメリカを一発で割るアラレちゃん  雪上牡丹餅
    個人的にものすごいインパクトがありました。皆さんもそうではないかと思いますし、それぞれに感じればいい句だと思います。

    月光を浴びて名乗れぬ深海魚  ちゅんすけ
    深海に月光は差さないので、名乗れません。
    月光を浴びるほど上がって来たときは、おそらく人間に食べられるために処理されるので、名乗れません。つまり、生死にかかわらず名乗れないわけで、なるほどなと思いました。

    味付けは地元の醤油茸焼く  菊池洋勝
    何だか伝統川柳のようですが、(私が知っている)伝統川柳の句会に出しても、(おそらくは「俳句」を読まない選者に)「俳句」扱いされる可能性があります。「地元の醤油」に主張がある立派な川柳だと思うのですが。

    車から降りたら声も降りてくる  あさふろ
    たとえばタクシー。乗っているときからおしゃべりに余念のなかった乗客が、降りながらも口を休めずに話し続けている。

    廃屋のオリーブよけて夏の近道  中村まふゆ
    日本でオリーブの名産地と言えば瀬戸内海の小豆島を私はまず思い浮かべます。映画「二十四の瞳」の舞台ですね。それが廃屋になったというのは少子高齢化、過疎化の波が小豆島にも襲ってきたということかもしれませんが、「二十四の瞳」「戦争」「夏」という不吉な連想からは、オリーブは西洋伝来のものだからそこは避けて(どうせ廃屋だし)、もっと一気に殺傷できるところに爆弾を落とした、という景が浮かびました。根も葉もない妄想でありますように。

    三つ編みが見られると聞き課金する  水城鉄茶
    句そのものはユーモラスな川柳だと思うのですが、「課金」ゲームにはまる人の気持ちが実感できません。ただ「子どもがはまって…」という話はよく聞きます。この句に見られるような理由だとすると「そんなくだらない動機で」などと思ってしまうのですが、評者である私自身の愚かさも含めた、「真実」を活写しているのかもしれません。

    童貞の河童の皿が柔らかい  朧
    この句にもアラレちゃんと同じくらいのインパクトを受けました。もっともアラレちゃんのように動的なショックではなく、認識的な「なるほど、そうかもしれないな」と思わせる種類のものでした。

    1. 忠さん、いつも奥の深いコメント楽しく読ませていただいています。どれだけのボキャブラリーがあるのでしょうか。とにかく作品がより立体的になるようで、なるほどな~~そういう見方があるのだなあ~~とおもしろく読ませていただいています。(残念ながら本人はとても薄っぺらなのであまり勉強するとかそういう意欲はありません)私の句にもコメントをありがとうございます。あまり意識していないのですが、やはりストレスがちがちの中にいるようで、ふっとそれがなくなったとき宙に浮いてるような快感がありました♪

      ☆みがかない銃身熱をためている 忠

      磨かない銃はすでに錆びてしまって本来の役目を果たさないかもしれませんね。ラピュタの城の滅びた国のように。もう熱をためるのも忘れて静かにおやすみなさいと言いたいです。
      何回か前の「鈴鹿ネット句会」の「拾う」で

      ☆届け出を迷う拾ったマシンガン

      という作品に大いにツボりました。単純に受け取って、こういうブラックユーモアが大好きです。

  2. 【定期コメント】掲載順

    1句目、2句目はユーモア、時事吟など比較的インパクトがあると判断した句で、平抜き上位と同じくらいの評価

    3句目が入選句の中では一番下と評価した句で、3句目以降は下に行くほど順に良いと判断した句です。

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