毎週web句会第232回(2020/9/13-2020/9/19投句分)

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44名83句 森山文基選 入選25句
ネガティブな握手をされたロボコップ 秋田新屋
スマホから酢飯の匂いする教師 涅槃girl
ギアチェンジしばし霞んだ薔薇の花 水谷裕子
盆栽として生きていきます
アイライクララララ季節うつくしい あまの太郎
炭酸が抜けて一人前になる 藤井智史
手をふって別れたひとは貝柱 水鳥
あやしげな若さいかがとチャイム鳴る 斉尾くにこ
赤ちゃんポストで見つかるのは執事 沢江風
裏切りにあって渋皮剥けてきた 彦翁
箸で突く麦茶パックのみぞおちを 平安まだら
かき氷記憶喪失して戻る 横井来季
無菌室で育てた夢ゆえに枯れる 更待月
新聞の今宵の月は革命家 麦乃
傘まわす 雨の真芯を浴びぬよう 史っ
すぐに泣く林檎の方をもいでおく ちゅんすけ
自粛して歌を忘れたセイレーン 架森のん
佳5 実っても悩みが尽きぬ地産物 松澤秀幸
佳4 郵便のバイクが曲がる再生紙 浅井誠章
佳3 三角形みなぎってかさなってさえずり 斎藤秀雄
佳2 ネクタイの解けて蛇の滑りかた 横井来季
佳1 天使の尾みだれて水がやや濁る 抹茶金魚
理科室が強く育むニヒリズム 南方日午
待ち針をそんなに持って怖いです 水城鉄茶
ベランダにわれらの旗を干している

「毎週web句会第232回(2020/9/13-2020/9/19投句分)」への5件のフィードバック

  1. ネガティブな握手をされたロボコップ   秋田新屋
    新型コロナ感染症流行中の現在、消毒しやすいロボコップの手の方が余程安心できると思うのですが、これはやはり偏見ゆえでしょうか。ロボコップ自体を隠喩として解釈したいと思います。

    盆栽として生きていきます  朧
    盆栽の属性から、慎ましく、自分自身を管理しながら、かつ(行いや身だしなみなど)美しく生きていく、という決意の表明かもしれないと思いました。

    炭酸が抜けて一人前になる   藤井智史
    飲料などは炭酸が抜けると美味しさが半減でしょうが、逆転の発想が面白いと思いました。一人前かどうかはわかりませんけれども、評者である私も、炭酸、といいますか、余計な泡がすっかり抜けて、今では水分まで、蒸発しつつあります。

    手をふって別れたひとは貝柱  水鳥
    後に続く言葉は、「である」でしょうか、「になる」でしょうか。

    裏切りにあって渋皮剥けてきた   彦翁
    筆名からの印象もあるかもしれませんが、作者の年輪を感じさせる御句だと思いました。

    箸で突く麦茶パックのみぞおちを  平安まだら
    手でつかんだら手が濡れてしまいます。みぞおちは人間の急所なので、そこを突いて、抵抗できないようにということでしょうか。さりげない擬人化だと思いました。

    かき氷記憶喪失して戻る  横井来季
    かき氷「が」と解釈しました。なるほど、材料の「氷」は、もとの記憶を忘れて、人間に食べられるために「再生」したわけです。

    ネクタイの解けて蛇の滑りかた  横井来季
    ほどけて、と読むのでしょう。確かにするするっと、蛇のように見えます。「発見」が面白いと思いました。

    無菌室で育てた夢ゆえに枯れる  更待月
    「無菌室」が秀逸です。現実の試練に遭わない、甘やかされた夢は決して実現しないでしょう。

    新聞の今宵の月は革命家  麦乃
    「新聞」かつ「今宵の月」なので、自分が購読している新聞から、お天気欄かと思いました。それが「革命家」というのはどういうことか。「剣」なら三日月より細い月かもしれませんし、「画期的」ということなら新月かもしれません。あるいは、スーパームーンのことでしょうか。いずれにしろ、下五の表現が生命線でしょう。

    自粛して歌を忘れたセイレーン  架森のん
    セイレーンについて解説するのは野暮だと思います。コロナ関連の時事川柳と見て、さにあらん、とニヤリ。平抜止めも納得です。

    実っても悩みが尽きぬ地産物  松澤秀幸
    いわゆる豊作貧乏のことでしょうか。それとも、コロナで来客が少なく、インターネットでの販売も伸びない、という悩みでしょうか。

    理科室が強く育むニヒリズム  南方日午
    「神は死んだ」とニーチェは言いましたが、近代科学の発展がなければ、この発言もなかったかもしれません。もっともインドやムスリムでは、この解釈は成り立たないかもしれませんけれども。

    待ち針をそんなに持って怖いです  水城鉄茶
    想像して怖くなりましたが、怖いながらも下五がユーモラスです。

    半分より多くなりましたので、このへんで失礼します。

    1. 忠さん、いつも楽しませていただいています。
      ぼんやりとしか句を見ない自分と違って、忠さんは一つ一つの句から何か触発されるんですね。すごいです。
      ワタクシの句にもコメントをありがとうございます。もう一句出したほうの句の評価を気にしていましたがボツでした。森山さんの選はいつも想定外でおもしろいです。

      ☆ベランダにわれらの旗を干している  忠

      われらの旗。やはり革命家かなと思います。今はしばらく休戦状態。しっかり干してまた戦いが始まります。よく乾いた旗は思いきり風になびくことでしょう。
      私なりの拙いコメントを書いてみました。「天」おめでとうございます。

      1. 麦野様

        ☆ベランダにわれらの旗を干している  忠
        拙句へのコメントありがとうございます。出口がすべてなので、どのように見ていただいてもかまわないのですが、実は元ネタは、うたの日に出詠した、
        ベランダにたなびいてゐるとりどりの色こそわれら万国の旗
        http://utanohi.everyday.jp/open.php?no=2360a#a20200915002
        でした。
        ということを知ると、また別の見方ができるかもしれませんね。

        短歌を縮めて川柳にする時は、もとの形の意味を残しつつ、川柳と短歌の違いも意識しながら、作句しています。できたものは、もとの短歌と比べてやはり微妙に意味合いが違いますけれども。逆に川柳から短歌を詠むこともあります。

        森山様
        ツイッターをする予定はなく、また「選」がないと個人的に張り合いがありませんので、お世話になるのはもう少しの間だけになると思いますけれども、最後までどうぞよろしくお願いいたします。

        1. 忠さま

          いつもコメントありがとうございます。
          あと20回少々よろしくお願い致します。

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