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62名122句 森山文基選 入選37句 |
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最後にはみんなはだける離任式 |
水城鉄茶 |
先生は伸びたパンツのゴムが好き |
さこ |
天狗の鼻に掛けるアウター |
稲井亮太 |
透明の付箋だらけの人だらけ |
まつもともとこ |
青空をしゃぶり転がすポップコーン |
八郎 |
春うらら占い屋だけ掃き捨てる |
八条 |
オアシスを見っけPayPay24時 |
忠 |
カーナビが冬を残して笑いだす |
中村まふゆ |
びゅーと風鬼のパンツがざわめいた |
斉尾くにこ |
思い出の画素が勝手に荒くなる |
清水晴架 |
カニカマですし海老より偉い |
愁愁 |
ラジカセが向かい合わせで和解する |
海音寺ジョー |
耳のゴム外して深呼吸の梅 |
菊池洋勝 |
アバウトな話で林檎打ち抜いた |
てつろう |
手荷物にしましょうそんな余韻なら |
ちゅんすけ |
思い出になるじゃんけんをする |
髙田祥聖 |
船でしか行けない町の観覧車 |
涅槃girl |
枕木が一本欠けていて和音 |
西沢葉火 |
くたびれた笹に陽春吊り下げる |
藤井智史 |
表情の読める個体をまず食べる |
抹茶金魚 |
下書きの線に合わせてずれる国 |
平安まだら |
さざ波を数えて眠るカモメたち |
麦乃 |
てきとうなことばを茹でる春が好き |
林あかり |
妹が消えて孤島になりました |
真島久美子 |
ピーマンを海一面に浮かべたい |
タカタカコッタ |
テーブルに過去ばっかりが煮えて春 |
榎本ユミ |
あとがきのほうがあかるい冬でした |
有村桔梗 |
課長の脂 女子高生のヴィトン |
尾崎良仁 |
煮崩れるという喜び方もある |
山月堂 |
佳5 |
豚まんと交換してるフキノトウ |
城崎れい |
佳4 |
泣き濡れた時を過ぎれば厚化粧 |
藤久 |
佳3 |
社長とバイト俺だよトーン |
サトシワタナベ |
佳2 |
絵ぬりつぶしつぶしくさもち雨ふらし |
斎藤秀雄 |
佳1 |
良心のうすい痛みを剥くみかん |
石川聡 |
人 |
マネキンの手を突っ込んで吐く情夫 |
城水めぐみ |
地 |
母の手になって水仙絞めている |
史っ |
天 |
長文のエスカレーターには双子 |
あさふろ |
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50名94句 森山文基選 入選27句 |
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道なりに塔へ進めば塔から逸れる |
抹茶金魚 |
さいはてのねるねるねるね殺される |
林あかり |
百通り謝り方を知る蛇口 |
月餅 |
夕映えの川に大きな犬の橋 |
水城鉄茶 |
チョビ髭が値踏みしている桜貝 |
水谷裕子 |
一度だけ使った空をまた使う |
てつろう |
生き恥を包んで捨てる古新聞 |
まつもともとこ |
ずれていて妙に納得してしまう |
ヨッシー |
人間に懐かなかった刃物研ぐ |
西鎮 |
サイコロで地図を旅するカタツムリ |
藤久 |
もう少し待てば形になれたのに |
麦乃 |
太陽を食う地下道の深海魚 |
さこ |
ゆるんだねじをみてみぬふりす |
稲井亮太 |
回転の自由で抜ける祝賀会 |
袴田朱夏 |
蝙蝠が眠った隙に北帰行 |
西沢葉火 |
さらばよりトマトサラダをはんぶんこ |
水鳥 |
チェスを指す交渉人の長い顎 |
西沢葉火 |
置物に繁殖託すけものたち |
忠 |
神父とQと広場にすわり生放送 |
斎藤秀雄 |
佳5 |
八畳の灯り蚕食する家族 |
山月堂 |
佳4 |
盛り塩に栞が刺さる古本屋 |
涅槃girl |
佳3 |
公的な場所からこぼれ落ちた胡麻 |
真島久美子 |
佳2 |
菜箸を使えば微罪でしたのに |
ちゅんすけ |
佳1 |
わたくしと関わった毛は全部剃る |
史っ |
人 |
紅生姜から絡まれるモニュメント |
颯爽 |
地 |
父親の床あしらいを批評する |
西脇祥貴 |
天 |
アルミホイルに春を教える |
朧 |
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49名94句 森山文基選 入選22句 |
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砂糖水飲ませどうするつもりです |
もなかかも |
ふやけた指に取れないインク |
稲井亮太 |
クッキーを焼くと大雨降るらしい |
真島凉 |
楽なので噂通りになってみる |
ヨッシー |
神の目で眺める露天風呂の湯気 |
清水晴架 |
無防備な鹿が良すぎて涙する |
水城鉄茶 |
残り物の形にしてはうつくしい |
山月堂 |
告白があと一文字で定型詩 |
平安まだら |
脳科学ですね全身生殖器 |
真島久美子 |
交配を重ねマシンの友Jr. |
忠 |
童貞と減点式のラブレター |
ペンギンおじさん |
ひれ伏した突っ張り棒もピンク色 |
水谷裕子 |
妄想をウグイス嬢が早送り |
颯爽 |
回文に戸惑っている春の波 |
未補 |
佳5 |
コーヒーの跡が消せない鳥の味 |
浅井誠章 |
佳4 |
裏地には百合が縫われたコック帽 |
涅槃girl |
佳3 |
少しだけ呆けてかわいくなった亀 |
麦乃 |
佳2 |
妹の背びれに粉雪が絡む |
史っ |
佳1 |
昼の画廊にサバのあつまる声がする |
斎藤秀雄 |
人 |
閉経を迎えエンピツ舐めたがる |
さこ |
地 |
幻のオリンピックをこすりあう |
林あかり |
天 |
皸を噛むパルスオキシメーター |
菊池洋勝 |
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50名97句 森山文基選 入選24句 |
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消す時はNHKにするテレビ |
ヨッシー |
ブラジャーとするめを分けるレースだな |
西脇祥貴 |
ロフトへの梯子に置いたままの夢 |
清水晴架 |
曖昧な例え話が続く夜 |
ほのふわり |
肩書が一つ増えたが騒がしい |
藤久 |
温うなったと朝のサラダの話好き |
澤井敏治 |
負け犬が一番上手く歌う夜 |
ペンギンおじさん |
2カラット分のあくびを見逃すな |
めるたん |
顔面をよく揉んでから謝罪する |
水城鉄茶 |
山門で振り向くまでの石畳 |
西沢葉火 |
砂漠だと気づいたラクダから消える |
朧 |
混沌な生き方でした旋毛二個 |
藤井智史 |
前髪をサランラップで折り畳む |
あの井 |
崖っぷち金魚鉢には嘘ばかり |
颯爽 |
蘭鋳も匂い袋も霧にする |
史っ |
丸ノ内線を塗したルージュです |
南方日午 |
佳5 |
アフリカを出て花嫁は舟を焚く |
斎藤秀雄 |
佳4 |
おとうとがアルミホイルに映らない |
平安まだら |
佳3 |
しゃっくりを治すイチゴ柄のパジャマ |
未補 |
佳2 |
氷点下あるあるめざしのまなざし |
斉尾くにこ |
佳1 |
十一月としずかなことを決めてゆく |
斎藤秀雄 |
人 |
春雨よ濡れそのものでいておくれ |
石川聡 |
地 |
調停に人数分の抱き枕 |
愁愁 |
天 |
きみが寝て梅の破片がおちている |
杏野カヨ |
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51名100句 森山文基選 入選24句 |
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特別じゃないので別れますね春 |
真島凉 |
姉ちゃんの失恋話グフフフフ |
真島芽 |
ありそうでなさそうなこと語る会 |
斉尾くにこ |
空からの新・国立はティッシュ箱 |
ヨッシー |
百均へ悔し涙を買いに行く |
颯爽 |
サンダルの底で粘っている切手 |
西沢葉火 |
十代のすべてを燃やし貝になる |
西脇祥貴 |
離任式嫌いな花は花じゃない |
海月莉緒 |
残業や煮凝の奥魚の目 |
加良太知 |
冬空にアーティチョークの変声期 |
南方日午 |
掛軸に薔薇が描かれた興信所 |
涅槃girl |
つばくさいメガホン抱いて引退す |
平安まだら |
産毛立てスピード競う乳母車 |
秋田新屋 |
ほめられたホクロは置いてゆきましょう |
ちゅんすけ |
弾幕にベーグルが駆け抜けていく |
南方日午 |
オファーがないから九官鳥になる |
尾崎良仁 |
佳5 |
木に釘うつと耳のうしろの原始林 |
斎藤秀雄 |
佳4 |
檻の無い獣舎の水の水鳥よ |
菊池洋勝 |
佳3 |
水仙は自分勝手な逮捕状 |
未補 |
佳2 |
想い出が火だるまになる初詣 |
ペンギンおじさん |
佳1 |
陰謀をキスで消せないオンライン |
袴田朱夏 |
人 |
満月に火柱立てるなまず池 |
忠 |
地 |
弟が笑うまで割る薬壜 |
史っ |
天 |
牛タンの牛タンによるモンタージュ |
朧 |
ネットでの川柳活動を応援するwebサイト