2020年1月24日
その1 毎週web句会今後の方針+披講
その2 没の理由
*途中で配信が切れてしまったので動画が2つに分かれています。
題「石」 真島久美子*、森山文切共選
*代読
【投句要項】
・没の理由を議論することを目的とするため、没句も含め全投句及びその作者名が公開されます。両方の選者が没とした句を議論の対象とします。
・誤字脱字等、作者が意図しない形での句の公開を防止するため、運営の判断で、運営から確認の連絡をする場合があります。そのためメールアドレスの入力は必須です。運営からの確認に対し、1月19日までに回答がない場合受付を取り消します。事前に誤字脱字等がないかよくご確認の上ご投句ください。
・上記連絡により作者名がわかる句が生じる可能性があるため、記名選とします(作者名がわかる状態で選を行う)。
【結果】投句34名34句
真島久美子選 入選11句 | ||
石仏のかけらを腹に抱き眠る | 箱森裕美 | |
そのへんの石ころと解く旅人算 | 一音乃遥 | |
小石にも躓く僕の影法師 | てつろう | |
唄ってはいるが知らないさざれ石 | 雪上牡丹餅 | |
帰るから左手用の石をくれ | 未補 | |
腎臓のかたちの石が眠る川 | 甘酢あんかけ | |
山奥に水切りに合う石があり | 水城鉄茶 | |
ルテインの不足している猫目石 | 藤井智史 | |
人 | 雷雨のち隕石くちをあけて待つ | 有無谷六次元 |
地 | 墓石からクレオパトラのコラーゲン | 朧 |
天 | たんぽぽで河原の石を買い戻す | 多舵洋 |
軸 | 定位置で黙す砥石は父だろう | |
森山文切選 入選11句 | ||
石部金吉にソフラン振りかける | ヨッシー | |
下駄箱の隅で輝く孔雀石 | 涅槃girl | |
ほろ酔いで小石からかうカブトムシ | 水谷裕子 | |
石仏のかけらを腹に抱き眠る | 箱森裕美 | |
臨月の石にお産婆湯をわかす | 千春 | |
胆石の転がる音を聴いている | 西鎮 | |
帰るから左手用の石をくれ | 未補 | |
火事跡の石が嫉妬を惹き起こす | 斎藤秀雄 | |
人 | ルテインの不足している猫目石 | 藤井智史 |
地 | たんぽぽで河原の石を買い戻す | 多舵洋 |
天 | 文明が滅びるきょうの投石機 | 川合大祐 |
軸 | 苔庭の小石ディシジョン・メイキング | |
両選者とも没だった句(句のExcel昇順) | ||
いずこまで転がったろうあの石は | おふうちゃんわびさび | |
このはしの定石をまたいでわたる | 都いとり | |
ローリングストーンズを聴いていた16歳 | たお | |
温かいマダム冷たい大理石 | 加藤当白 | |
岩石を早口言葉が蹴散らして | 文月栞 | |
五線譜のなかで始祖鳥つぶす石 | あさふろ | |
口中に小石砂漠を歩いてる | 岩根彰子 | |
今生のイエスにわれも石の雨 | 忠 | |
床の間にでんと居座る謎の石 | 武良銀茶 | |
上野行き 耳は離して石を置く | 西沢葉火 | |
親友の入院ももう3年目 | 狂里 | |
石になる日まで本心秘す砂丘 | 福村まこと | |
石橋を叩いて渡る昭和ゆく | 佳子 | |
赤いサファイア超えてしまったルビーの値 | まつもともとこ | |
摘出の済んだ石から光り出す | 芍薬 | |
隕石のインスタ映えに冷やす肝 | ペンギンおじさん |
公開された没句について
没といえども公開されているため既発表句扱いとなります。修正した句をどこかに投句される場合はご注意ください。
ご無沙汰しております。川柳の方は「習うより慣れよ」でろくに学びもせずに断続的にやってまいりましたので、勉強になりました。ありがとうございます。ところで、川柳に「選者は必要ない」というのは、この文芸形式の「敷居の低さ」と関係があるのでしょうか。つまり短歌や俳句では選者=先生になってしまいがちだ(絶対ではありませんが少なくともリアルでは古くからの会ほどその傾向が強いと思います)けれども、みんなでワイワイ議論をすることで、おのおのの作句を深めていけばよい、というスタンスだと。新しい試み、うまくいくといいですね。ここがあと1年くらいでなくなるのは寂しく思いますが、応援しています。
コメントありがとうございます。
短歌や俳句は全くしないので分かりませんが、短歌や俳句でもワイワイ議論すればよいと思います。
没の理由の配信をしておいてなんですが「没」という概念が好きになれません。
あと1年、どうぞよろしくお願いします。
森山様 返信ありがとうございました。
「没」も理由が添えられれば評だと思って受けとめています。人様のことはいざ知らず、私の没句についていえば、「川柳に主語は要らない」と言われたことで、いつの間にか自分の句が(主語を入れることもある)短歌に染まっていたことに気付かされました。私はこれからも短歌を詠んでいきますが、現代川柳と現代短歌の相違点については自覚的でなければならないと思った次第です。ありがとうございました。
(なお、リアルの歌会も気心の知れた少人数での互選形式でなら、活発な議論がなされると思います)
ライブ句会お疲れ様でした!!
前々から疑問なのですが、ライブ句会でも
【1句目、2句目はユーモア、時事吟など比較的インパクトがあると判断した句で、平抜き上位と同じくらいの評価
3句目が入選句の中では一番下と評価した句で、3句目以降は下に行くほど順に良いと判断した句です。】
これは適用されているのでしょうか??
ご視聴ありがとうございました。
私の選については今回は適用しています。
句の並べ方は選者によって違いますが、一番最初の句は良い句と判断した句とする選者が多いです。二番目三番目については選者ごとで結構違うかもしれません。
お疲れ様です。
没句も教えて頂きありがとうございます。
選ばれた句、没句の両方見れるのは大変有難い!勉強になります。
お二人の選者の議論、興味津々です。