第146回(2019/1/20-2019/1/26投句分)

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50名93句 森山文切選
南国の男にインフルをもらう くみくみ
広告に独り身と決めつけられる 若枝あらう
お辞儀だけ上手くなる新入社員 がね
地面へと降りてきた雪寝転んだ 市川雄太
ミサイルにいつも空から狙われる 柊無扇
ゴミ荒らすカラスの瞳無垢だよな 井上雅代
思い出の脚色かもしれぬ八重歯 馬鈴
天国で千羽鶴を折り返す 涅槃girl
お役にはたたぬ楽しい相談所 くに
顔文字でごまかしているお断り よーこ
市役所で死亡届を書くゾンビ ペンギンおじさん
ハイボール手持ち無沙汰を混ぜ込んで 阿部千枝子
白梅やざんばら髪を見てしまう 岩根彰子
高齢化どこ吹く風とラリー戦 雪上牡丹餅
際限のない書き置きに脅される 杉倉葉
桑年の豆を掴める鬼やらい 菊池洋勝
裏面に赤々滲むペンの意地 多舵洋
しゃぶしゃぶの波に漂うお節介 八郎
ここだけの話きいてる鬼瓦 澤井敏治
ヨーロピアンシュガーコーンを武器にする あまの太郎
憧れの重さで軋む四十肩 犬井隆太
引き潮に取り残されている魚雷 西沢葉火
ものをなくした人の天国ものがない 御殿山みなみ
いっしんに月をゆすいでいる盥 笹川諒
佳5 ユキオンナこここっているホットヨガ サトシワタナベ
佳4 ライバルの出方を探る紙つぶて 小林祥司
佳3 合いの手をふたつ余計に挟むバグ たにゆめ
佳2 既視感に加担している蕎麦の海苔 岩倉曰
佳1 接続語やさしいだけじゃダメな人 まさよし
誰とでも付き合う大らかなサラダ ヨッシー
評:気まぐれじゃないサラダ
偽企画ちらちら白い歯が映る いゆ蘭
評:浜ちゃん「TOTOか」
火星人もう遊べないとしまえん 秘まんぢ
評:クロちゃん「TDLいくしん」

第145回(2019/1/13-2019/1/19投句分)

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51名99句 森山文切選
ロイヤルストレート腐乱臭がする 若枝あらう
DOUTORの黄色のOを挟む神 御殿山みなみ
介助の手息の合わない雑煮かな 菊池洋勝
迷わずに進むと落ちる落とし穴 彦翁
結婚を機会に止めたプレゼント 田原勝弘
空白を埋められぬまま中華そば 秋鹿町
ホットケーキ夜に焼きたい症候群 有村桔梗
卒業のアルバムに住む七福神 八郎
1ページずつずれていく母子手帳 芍薬
マックシェイクを飲み干す絆創膏 平出奔
ハラペーニョ脱力できぬ舌の罠 袴田朱夏
編み物の基礎をおぼえて蜘蛛になる 秘まんぢ
眠れないコップの底にヒカリゴケ 西沢葉火
筋肉に裏切られた鏡の人 小俵鱚太
胸の隙間にねじ込んだつまようじ 若枝あらう
遠雷とアイドルを抱くテロリスト 上篠かける
捨てたのは過去だけですかシンデレラ 尾崎良仁
偽物の恋へとバナナカステーラ 藤井智史
あの世にはスマホがなくて帰れない 犬井隆太
ハートにはされたくないと嘆くチョコ 宮下倖
舌先の散らばっている祝賀会 よーこ
理科室に性転換の非常口 福村まこと
パンドラの箱も最後は二進数 西泉アモ
サムネイルのわたしからまず愛してね いゆ蘭
佳5 雨の中検査結果の耳捨てる 青砥たかこ
佳4 終章の手前でふくむかりん糖 くに
佳3 子供らがむやみに使う蛍光ペン 甘酢あんかけ
佳2 さだまさし不幸の手紙読み飛ばす あまの太郎
佳1 もも組のみんなで決めた万馬券 いゆ蘭
風鈴を非営利で鳴らしています 笹川諒
評:特定非営利活動法人『風』
したたってゆく水滴をみる網目 斎藤秀雄
評:水滴の内側から。
レジ係の眉は鋭角傘を買う 岩倉曰
評:傘を開く頃には、忘れてしまう眉です。

第144回(2019/1/6-2019/1/12投句分)

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56名106句 森山文切選
定年後タトゥーを入れた母の勝ち ペンギンおじさん
スッポンがドリンク剤をイッキ飲み 多舵洋
おとなりも六十二円オキナワモ 武良銀茶
目標は薬が余らない努力 彦翁
闇さえも白一色へ雪の筆 八郎
前頭葉に在るグランドキャニオン まさよし
寄付高で受かった人の高枕 井上雅代
終電の終点出るとユートピア 八郎
今年また喜怒哀楽を待つ日記 田原勝弘
洗面器またはシャンプーまたは鶴 斎藤秀雄
敗北の砂の味する摩天楼 西泉アモ
執着を愛と錯覚するすずめ 多実果
リカちゃんの髪をバッサリ愛娘 阿部千枝子
ハイタッチより骨太なグータッチ ヨッシー
闘争の果ての北上川下流 岩倉曰
インク沼に嵌る透明ペンマニア 永見心咲
ブラウザ山を成し 煩悩の名残 みなみあきら
通気性ゼロの世界で深呼吸 犬井隆太
仕方なく夜の帳になる烏 笹川諒
マジックミラー越しに数える母の皺 秋鹿町
まっとうに使われ汚れきるお札 青砥たかこ
西側に箒を置いて客を待つ 藤井智史
部屋干しの懺悔は生乾きのまま 藤沢修司
わたしより深呼吸しているポカリ 平出奔
佳5 バールのような狂ってゆく虎の尾 秘まんぢ
佳4 真っ白なフラペチーノは嘘のあと 袴田朱夏
佳3 怪物が苗字を吸ってすぐ吐いた たにゆめ
佳2 マッチング率を気にする銀座線 いゆ蘭
佳1 黒船は来るし羊羹みたいだし 西沢葉火
後続の来るまで踊る模範生 福村まこと
評:模範生として生きるのも辛い。
ガードレールを外れて生きる三輪車 若枝あらう
評:三輪車が先かガードレールを外れたのが先か。
被災地の天皇陛下着ぶくれる 菊池洋勝
評:目を背けられなかった。

第143回(2018/12/30-2019/1/5投句分)

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53名101句 森山文切選
知りたくはない君の過去など別に 麦乃
新しい暦しばらく弄び 岩根彰子
キリン語で呼べば出てくるソクラテス 宮下倖
勉強部屋無くても出来る子はできる 田原勝弘
割り箸で過去と闘う深夜二時 岩倉曰
付箋紙がはがれ落ちてく中二階 エノモトユミ
無人島大きなヤシのヤシの有無 サトシワタナベ
偶発の辛子爆弾虫払う むぎのあわ
再入場ゲートで見せる蒙古斑 愁愁
何飲むか聞かれぬホットドリンクス 菊池洋勝
想っても体温計は嘘をつく 袴田朱夏
洞窟へ亀のふりして配達人 斎藤秀雄
森のかげ君の睫毛のカールせり 西泉アモ
偽物を造りたいから垢を擦る 西沢葉火
水の味忘れた頃に薬飲む 藤井智史
気の抜けたビールはみ出していくパス くに
関節のあたりにつける変圧器 平井美智子
タンポンの紐を引いたら割れる星 あまの太郎
峠だ蟻が叫んでいた場所だ 秘まんぢ
伊達巻の渦に呑まれて甘い蜜   花房香枝
「さみしいよ」フォロワーさんの白い息 尾崎良仁
三が日坊っちゃん刈りのような町 ヨッシー
恥じらいもオールフリーで初日の出 小俵鱚太
佳5 抽斗のひとつひとつにわたしの歯 斎藤秀雄
佳4 不器用な黄色信号だけの街 芍薬
佳3 ガチ家出檸檬一個が置いてある よーこ
佳2 不協和音の中でとろける鏡餅 若枝あらう
佳1 風俗の看板に仕込むアリバイ 秋鹿町
日の丸をナンパした日の胃酸過多 福村まこと
評:日の丸弁当で胃を休めよう。
鳥の名のひと夕食にりんごだけ 馬鈴
評:森山文鳥
パン屑は東京のほうだとおもう 御殿山みなみ
評:焦点の移動が見事

第142回(2018/12/23-12/29投句分)

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47名89句 森山文切選
寝言でも「さようですか」を噛んでいる 宮下倖
ドローンで見下ろす専務の日常 あまの太郎
断トツに笠か帽子をかぶせたい たにゆめ
ダイエットしたけど恋はしていない 真島凉
気付いたら空転ブランコ乗りのキキ 笹川諒
人の手をまだ覚えてるコガネムシ 宮下倖
平成を貝殻節で撫で生す 岩根彰子
オフィスビル左脳に夜が忍び込む くに
仙台の朝を托鉢僧の鈴 いゆ蘭
アーモンドとしてあなたを救う豆 平出奔
設計上蛇口は過去を忘れます 芍薬
違う助詞使い大爆発の頭 藤井智史
期末試験ジャバウォッキーと夜を越す 羽根
押印が少し傾く免罪符 多舵洋
干し柿に粉をまぶした祖母の嘘 西沢葉火
ねっとりと干し芋が歯にキスをする 諏訪灯
通知表○の数だけ平等だ 真島芽
神様はお客様より表現者 ヨッシー
唾液かもしれないけれど雪の味 くみくみ
佳5 メンバーズカードを切った修行僧 袴田朱夏
佳4 幾たびも起死回生の鍋つかみ 笹川諒
佳3 お値段によって歩幅が変わります 尾崎良仁
佳3 横切った黒猫だって泣いている 日向彼方
佳1 ぬるい傷ひらかぬように福笑い 秋鹿町
魂のすすむ秒針アレルギー エノモトユミ
評:デジタル時計を使いましょう。
組み立てたロールケーキの上に月 エノモトユミ
評:違和感がないことに対する違和感
答などないのか君の耳の穴 くみくみ
評:ふたりには「今」しかない。